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メーカー

食品加工メーカー

食品加工のなかで「食品スライサー」「食品カッター」は食品加工工場から飲食店、そして家庭でも使われるツールです。

食品スライサーや食品カッターを製造するメーカーは多く、国内では100社以上あります。しかし、技術力の高い製造会社は上位数十社に絞られます。

食品加工メーカーは食品機械というジャンルのひとつの分野になります。食品機械業界自体はさらにすそ野が広く、製造品も多種多様にわたっています。

日本の食品機械メーカーの沿革

日本の食品機械産業は、明治時代に製麺機や精米機の開発により始まりました。この産業は、明治後期に製粉、乳業、飴製造などの機械を作る個人商店から発展し、多くの食品機械メーカーが誕生しました。食品機械は、食品、飲料、調味料の製造過程で使用される機械のことを指します。

日本食品機械工業会では、食品機械を精米麦機械、製粉機械、製麺機械、製パン・製菓機械、醸造用機械、乳製品加工機械、飲料加工機械、肉類加工機械、水産加工機械、その他の食品機械（野菜加工機械や鮮度管理・品質保持機械、乾燥機、分析/検査機器装置など）などに分類しています。これらの機械は、形状や機能が多様で、食品製造業の効率化に大きく貢献しています。

食品機械市場の動向

2022年、日本の食品機械市場の国内販売額は約5900億円で、その中でも製パン製菓機械が最も売れ行きが良かった部門です。この分野では、パン生地を混ぜるミキサー、成形機、オーブンなどが主要製品です。

例えば、自動包あん機を製造するレオン自動機や、自動どら焼き機を手掛けるマスダック（埼玉県所沢市）などの業界大手が存在します。次に売上が多かったのは乳製品加工機械で、日阪製作所の殺菌機械やイズミフードマシナリー（兵庫県尼崎市）のアイスクリーム製造器などが注目されています。

食品機械の輸出

輸出面では、主に中国、韓国、タイ、台湾などのアジア地域への出荷が多く、日本の食品メーカーのアジア進出に伴う動きが見られます。製粉機械や肉類加工機械が特に人気です。また、和食がユネスコの無形文化遺産に登録された影響もあり、寿司ロボットを含む和食関連機械の輸出が欧米を含む世界各国に向けて増加しています。

食品機械業界と食品加工製造業界

競合状況については、日本食品機械工業会には、2023年3月時点で233社2団体の正会員企業と229社の賛助会員があります。主に中小企業が市場の大部分を占めており、オーダーメイドの機械製造が主流ですが、上場企業も存在します。例えば、すし製造機を手掛ける鈴茂器工はジャスダックに上場しており、回転すし店やスーパーの総菜コーナー向けに酢飯を成形する機械や海苔巻き機械を提供しています。また、外食業界向けの「シャリ弁」ロボットやおにぎりロボットも人気を博しています。