需要の増大する鶏もも肉加工に最適なスライサーとは?
公開:2024.07.23 更新:2024.07.23日本では、伝統的に野菜と魚中心の食生活が一般的でしたが、近年、鶏肉を含む畜産物の消費量が増加しています。鶏もも肉の大量加工には、食肉に特化した業務用ミートスライサーが有効です。
鶏もも肉の加工に適したスライサーとして、アサヒ産業の「ミニマルチスライサー」とNASCOの「ポーションカッター I-Cut 122」が挙げられます。
ミニマルチスライサーは、生の鶏もも肉を冷凍せずに加工でき、スライスカットや鶏肉角切りなど多様な加工が可能です。一方、NASCOのポーションカッターは、骨のない生肉を高速で均一にカットでき、調整可能なカット角度で異なるパターンの加工が同時に行えます。
目次
鶏もも肉の需要は拡大傾向
日本人は野菜と魚を中心にした食生活をメインに暮らしてきましたが、時代とともに牛・豚・鶏肉と共に消費量が大幅に増えています。中でも、拡大の傾向が特に強いのが鶏肉です。
◇鶏肉消費は拡大傾向
農林水産省の公表によると、昭和35年における鶏肉の消費量は、国民1人当たり年間1kgでした。しかし、平成24年度には豚肉を追い越し、令和元年では13.9kgまでに増え、食肉の中では最も消費量が多くなっています。
鶏肉の消費が年々拡大している背景としては、第一に健康志向の高まりが挙げられます。鶏もも肉は他の肉に比べて脂肪が少なく、タンパク質が豊富なため、健康を意識する人々は好んで鶏肉を選択する傾向があります。
また、鶏肉は他の肉に比べて価格がリーズナブルであるため、家計に優しい食材であったことも人気の理由に考えられます。
◇飼料自給率の改善が課題
飼料自給率とは、国内で使用される家畜飼料のうち、国内で生産された飼料の割合を示す指標です。国内の畜産業が国内で生産された飼料にどれだけ依存しているかを示しており、飼料自給率が低い場合は輸入飼料への依存度が高いことを意味します。
実際に、日本の鶏肉生産で使用される飼料(トウモロコシ・大豆ミールなど)の多くが、輸入原材料に依存しています。
主にアメリカやブラジルからの輸入に頼らざるを得ない結果、価格変動や供給不安定のリスクが生じます。日本は耕作地が限られているため、飼料の自給率を大幅に向上させるのは難しいというのが現状です。
鶏肉が消費者に届くまでの流れとは?
鶏肉は食品として消費者に届くまでに、さまざまな工程を経ています。各工程が安全基準の中で行われることによって、おいしい鶏肉が消費者の食卓に届くのです。
◇養鶏場での生産や肥育の過程
ひよこになるための種卵は、健康に育った種鶏から生まれます。種卵をふ化場で孵(かえ)した後、養鶏場に移されます。養鶏場の衛生管理や安全管理は飼養管理基準に基づいており、適切なエサと水によって肥育が行われます。
定期的に鶏舎の徹底した消毒を行うことによって病気発生のリスクを抑えるのも、肥育の過程で重要なポイントです。
成鶏は処理場に運ばれ、と畜および処理が行われます。この過程では、厳しい衛生管理の下、内臓の除去や羽毛の処理が行われます。
◇卸を通じてさまざまな市場へ流通する
生体検査と脱羽後検査、内蔵摘出後検査などに合格した鶏はカット加工され、卸を通じて食肉販売店や量販店(総合スーパー)など、さまざまな市場に流通します。
鶏肉を大量に使用する飲食店では、卸業者から直接仕入れるケースが多く見られます。ただし、業務用食品を扱っているスーパーまたは小売店で鶏肉を購入することも少なくありません。
鶏もも肉の加工が得意なスライサーを紹介
鶏もも肉を自社で大量に加工する場合は、鶏もも肉の加工が得意なスライサーの導入が効果的です。アサヒ産業の「ミニマルチスライサー」とNASCOの「ポーションカッター I-Cut 122」などが、鶏もも肉の加工を得意としています。
◇アサヒ産業・ミニマルチスライサー
アサヒ産業が販売しているミニマルチスライサーは、肉を冷凍せずに生のままで加工できるのが特長です。サビに強いステンレス製で、工具をほとんど使わずに簡単に分解ができるため、衛生面においても申し分ありません。
オプションのMKシリーズを加えれば、スライスカット、スジ入れ、鶏肉角切りといった加工も簡単に実現できます。料理で使うことの多い鶏肉角切りをカットできるミニマルチスライサーは、さまざまな調理現場で重宝されています。
◇NASCO・ポーションカッター I-Cut 122
骨の無い生の鶏肉を一定の重量および寸法に高速でカットすることのできる、本格的なデュアルレーンポーションカッターです。
2つあるレーンのカット角度は個別に調整することができるので、異なるパターンのカットを同時に行えます。マレル独自の直感的なソフトウェアプラットフォームを搭載しており、プログラミングが容易なのも同機のメリットです。
その他鶏もも肉の加工に使える食品加工機械
上記以外にも、鶏もも肉の加工に便利な食品加工機械があります。
◇マエカワ・トリダス マークⅢ
はマエカワから発売されているチキン骨付きもも肉全自動脱骨ロボットで、骨付きももを機械に投入するだけで、人手と同れべるの歩留まりを実現します。
骨付きもも肉の全長と、膝関節の位置を2段階で計測する機能を搭載しているため、もも肉を最適な位置でカットできるのが同機の特徴です。
交換部品が少ないため、メンテナンスが容易で、装置内部は温水洗浄・薬剤殺菌が可能な構造となっています。
◇LERFORD・もも骨抜き機
数分間に数百枚の鶏もも肉の骨を取り除けるため、産者の時間と人件費を大幅に節約することが可能です。高品質のステンレス鋼と食品グレードのプラスチックでできているため、耐久性や強度に優れているだけではなく、腐食・汚染対策も万全です。
技術サポートやオンサイトサービス訪問など、包括的なアフターサービスが充実している点も評価につながっています。
日本の食文化は伝統的に野菜と魚が中心でしたが、現代では鶏肉や他の畜産物の消費が増加しています。この変化は、健康志向の高まりと鶏肉のコストパフォーマンスの良さによるものです。鶏もも肉の効率的な加工には、専用の業務用ミートスライサーが不可欠です。
鶏もも肉の加工を得意とするミートスライサーには、アサヒ産業の「ミニマルチスライサー」とNASCOの「ポーションカッター I-Cut 122」が挙げられます。
ミニマルチスライサーは冷凍せずに生の鶏もも肉を加工でき、スライスや角切りなどの多様なカットが可能です。一方、NASCOのポーションカッターは、骨なしの生肉を高速で均一にカットでき、異なるパターンの加工が調整可能なカット角度で行えます。これにより、鶏もも肉の加工効率が大幅に向上します。