FOOMA JAPANとは?最先端の食品加工機械展示イベント
公開:2024.06.28 更新:2024.06.28日本の人口減少により、食品業界は需要減少と競争激化に直面しています。AIやIoTを活用したスマートファクトリー化が進み、生産性向上や衛生管理の徹底が図られています。食品製造技術の展示イベントFOOMA JAPANでは最新技術やソリューションが紹介され、生産効率化と自動化を支援しています。FOOMA JAPAN 2025も開催予定です。
目次
人口減少と需要変化に対応を迫られる食品業界
日本の人口減少が進む中、食品業界では需要の減少と競争の激化が懸念されています。一方で、スマートファクトリー化が進み、AIやIoTを活用した自動化により生産性を向上させる取り組みが広がっています。
◇人口減少による市場縮小および競争激化
少子化の影響を受け、日本の総人口は減少を続けています。総務省統計局によると、2023年1月時点で総人口は1億2,477万人で、前年同月から53万人減少しました。減少のスピードは2019年後半以降急速に上がっています。
厚生労働省のデータでは、2065年には総人口が9,000万人を下回り、高齢化率は38%に達すると予測されています。この人口減少と高齢化は、食品業界においても総消費量の減少を引き起こし、需要の低下が懸念されます。
◇食品工場のスマートファクトリー化
一方で、食品工場のスマートファクトリー化が話題になっています。スマートファクトリーとは、AIやIoTなどの最新技術を使って生産工程を自動化し、生産性を高める工場のことです。経済産業省も2017年に移行を推進する計画を発表し、国全体でこの取り組みを後押ししています。
食品業界でスマートファクトリーを導入すると、原材料の無駄を減らし、在庫過多のリスクを抑えられます。また、工場内の衛生管理や品質管理が徹底され、データ分析で顧客のニーズに合った商品をタイムリーに提供できるようになります。
食品産業の未来を切り開くFOOMA JAPANとは?
FOOMA JAPANは日本食品機械工業会が主催する展示イベントで、食品製造技術の最新動向を紹介する世界最大級の展示会です。東京ビッグサイトで開催され、リアルとオンラインを融合した体験が提供されました。
◇FOOMA(日本食品機械工業会)主催の伝統ある展示イベント
一般社団法人 日本食品機械工業会(FOOMA)は、1978年に設立されて以来、食品製造に関連する食品加工機械や技術を紹介するための展示会を開催してきました。FOOMAは食品産業界の安全性・衛生面を確保し、持続可能な発展を支えるために重要な役割を果たしています。
FOOMA JAPANは世界最大級の食品製造総合展として知られ、多くの出展者と来場者を魅了し続けています。
毎年東京ビッグサイトで開催されるこの展示会は、食品製造業に関わる最新技術やソリューションを一堂に会し、業界の課題解決に貢献しています。特に「食の安全・安心」を堅持しながら、生産性向上や自動化、省人化を図る技術が紹介される場として注目されています。
◇FOOMA JAPAN2024の概要
FOOMA JAPAN 2024は、2024年6月4日から7日までの4日間、東京ビッグサイトで開催されました。2024年のテーマは「Breakthrough FOOMA」で、食品製造プロセスに関する21のカテゴリーと次世代テクノロジーを紹介するスタートアップゾーンに約1,000社が参加し、5,000以上のソリューションが展示されました。
展示会では「食の安全・安心」を基本に、生産性向上や自動化、省人化を図る最新技術が紹介され、持続可能な産業基盤の発展を目指します。リアルとオンラインをシームレスに繋ぐデジタルツールも活用し、来場者の価値を最大化する取り組みも行われました。
FOOMA JAPAN 2024は、食品製造業界の革新的なソリューションを紹介する場として、その規模と多様性で他を圧倒する展示会として成長を続けています。
セミナーやプレゼンテーションが開催
農林水産省のセミナーでは食品産業のスマート化と生産効率化がテーマで、ロボットやITの活用と安全性について紹介されました。また、FOOMA JAPAN 2024では、革新的な技術を持つ企業がプレゼンテーションを行っています。
◇さまざまなセミナーが開催
農林水産省セミナーでは、食品産業のスマート化推進に関するセッションが開催されました。このセミナーでは、食品製造業の労働生産性の現状を概観し、ロボットやITを活用した生産効率化技術と、それを適用する際の食品の安全性について紹介されました。
また、フードテックセッションでは、日本発のフードテックの世界進出と食産業のグローバル化について議論が行われました。さらに、加工食品輸出に関するセミナーでは、日本の加工食品の輸出現状や支援策が紹介されました。
さまざまな相談ができ楽しいイベントも
FOOMA JAPAN 2024では、中小企業の経営支援や海外進出に関する相談コーナーが設けられ、JETROによる支援も行われました。FOOMA JAPAN 2025も開催予定です。
◇さまざまな相談もできる
FOOMA JAPAN 2024では、経営支援や海外進出に関する相談コーナーが設けられ、中小企業向けの経営支援やJETROによる海外進出支援が行われました。安全衛生設計コーナーでは、日本食品機械工業会が主催する安全・衛生に関する取り組みが紹介され、来場者の関心を集めました。
◇FOOMA JAPAN 2025も開催予定
FOOMA JAPANでは、江東区の名店が再集結する「FOOMA東京バル」も開催されました。深川めしやクラフトビールなど、江東区のソウルフードや話題の逸品が一堂に会しました。
さらに、「るーくる@FOOMA -江東区障害者通所施設 自主生産品販売コーナー-」も設けられ、江東区の障害者通所施設が自主生産したお菓子や軽食が販売されました。
また、台湾やシンガポールなどのアジア圏や、北米南米など世界各国の屋台料理を提供するキッチンカーも多数出店し、来場者によるキッチンカーグランプリも開催されました。
FOOMA JAPAN 2025は、2025年6月10日(火)~6月13日(金) 東京ビッグサイト 東1~8ホールで開催予定です。
日本の人口減少により、食品業界は需要減少と競争激化の課題に直面しています。2023年1月時点で総人口は1億2,477万人と減少し、2065年には9,000万人を下回る予測です。
この市場縮小に対して、AIやIoTを活用したスマートファクトリー化が進んでおり、生産性向上や衛生管理の徹底に貢献しています。特に、食品製造技術の展示イベントFOOMA JAPANは重要な役割を果たし、最新技術やソリューションを紹介しています。
2024年のFOOMA JAPANでは、「食の安全・安心」を基本に生産性向上や自動化技術が展示され、セミナーやプレゼンテーションも開催されました。FOOMA JAPAN 2025も引き続き開催予定で、業界の課題解決に向けた取り組みが続けられます。