ミートスライサーの手動と自動の特徴は?用途に合った製品を選ぼう
公開:2024.04.16 更新:2024.07.31ミートスライサーには手動式と自動式があり、それぞれに特徴と利点が存在します。手動式は軽量で硬い冷凍肉もスライス可能であり、手動操作によって野菜なども切ることができる多用途性を持ちます。一方、自動式は電動で高速回転する丸刃を用いて均一かつ薄いスライスを効率良く行うことができ、特に生ハムやしゃぶしゃぶ用の肉加工に適しています。
選択時には、使用する食材の種類や加工量、作業スペースなどを総合的に考慮し、目的に合ったタイプを選ぶことが重要です。
目次
ミートスライサーの2種類の方式
ミートスライサーには手動式と自動式の2種類があります。それぞれの特徴を理解したうえで最適なミートスライサーを導入すると、作業の効率性を高められます。
◇手動式ミートスライサーの特徴
手動式ミートスライサーは、食材を片手で送り出し、もう一方の手で刃を上下に動かしてスライスを行う仕組みです。これにより、少ない力でも硬い食材を切ることができ、冷凍肉も解凍することなくスライスが可能です。
また、手動式ミートスライサーは野菜のスライスにも使用できるため、1台で幅広い食材加工に対応できるのが大きなメリットです。軽量で扱いやすく、多様な食材を手軽にスライスできるため、家庭や小規模な店舗での使用に最適です。
◇自動式ミートスライサーの特徴
自動式ミートスライサーの特徴について解説します。自動式ミートスライサーは、電動で高速回転する丸刃に食材を当ててスライスするタイプで、食材の送り出しも自動で行う完全自動式のものもあります。このタイプのスライサーは、均一なサイズで食材を薄くスライスできるのが大きな特徴です。
特に生ハムやしゃぶしゃぶ用の生肉を加工する際に、その効率性と精度が際立ちます。自動式ミートスライサーは、スライスの品質が均一であるため、見た目の美しさや食感を重視する料理にも適しています。また、大量の食材を短時間で処理できるため、業務用としても非常に便利です。
手動式・自動式それぞれの課題
手動式ミートスライサーと自動式ミートスライサーどちらかを選択する上では、それぞれの持つデメリットについても理解した上で最適な方式を選ぶことが重要です。
◇手動式ミートスライサーのデメリット
手動式ミートスライサーは、冷凍肉などの硬いものをスライスするのが得意です。しかし、手動の力で押しつぶすように切るため、生肉などのような弾力性のある食材をスライスするには適していません。また手動であることからスライスするにはある程度の力を必要とし、均一な厚さで切るのが難しい点がデメリットです。
◇自動式はメンテナンスが大変
自動式ミートスライサーは、手動式ミートスライサーと比べて大きく重量があるため、持ち運びが容易ではありません。また、自動式ミートスライサーは構造が複雑なため清掃に手間がかかり、定期的なメンテナンスが負担となるのがデメリットです。さらに、価格帯は数十万円から数百万円となり、手動式よりも高価な傾向にあります。
◇目的に合った製品を選ぶのは難しい
ミートスライサーを選ぶ上では、まず何の食材を最終的にどのような加工形状にしたいのかを考え、加工に適した方式を必要があります。例えば、冷凍肉とチルド肉のどちらを加工するのかによって適切な方式は異なるからです。
また、食材のサイズが製品に対応しているか、設置するスペースや高さが十分あるのかどうか、重量が取り扱える重さなのかについても確認しなければなりません。
用途に合ったミートスライサーの選択
手動式と自動式では、スライス時の手間が少ない自動式ミートスライサーの方が魅力的です。しかしミートスライサーを選ぶ上では、どちらが優れているかではなく用途に合わせて製品を選ぶことが重要です。
◇業務用に適したミートスライサー
業務用の場合、大量にスライスすることが求められるため、自動式ミートスライサーが適しています。自動式は電動で食材を連続してスライスできるため、力を使うことなく効率的に作業を行うことができます。
また、業務用では食材の均一性が重要視されるため、自動式ミートスライサーの特徴である厚さをミリ単位で調整し、均一にスライスする能力が非常に役立ちます。自動式ミートスライサーは、大量の食材を短時間で高精度にスライスできるため、業務効率を大幅に向上させることができます。
◇手動式ミートスライサーが適するケース
スライスが必要となる量が少ない場合、シンプルな構造の手動式ミートスライサーを選ぶのが賢明です。手動式は操作が簡単で、少量の食材をスライスするのに十分な性能を持っています。また、自動式ミートスライサーは構造が複雑で本体も大きいため、限られた作業スペースでは導入が難しいことがあります。
そのような場合でも、手動式ミートスライサーはコンパクトで取り扱いやすく、狭いスペースにも設置可能です。小規模な店舗や家庭での使用に適しており、手軽にスライス作業を行いたい場合には手動式が最適な選択と言えるでしょう。
◇スライスする食材と稼働量など総合的に判断する
これまでご紹介した通り、手動式と自動式の2種類のミートスライサーではメリットとデメリットが異なります。そのためミートスライサーを選択する際には、スライスする食材の硬さや状態、必要な稼働量などを総合的に考えた上で判断することが大切です。
適切なミートスライサー導入で効率アップ
手動式ミートスライサーや自動式ミートスライサーを用途に合わせて適切に導入することは、作業性や汎用性を高めるメリットがあります。
◇作業効率アップと安全性の向上
ミートスライサーを導入することで、包丁を使った加工に比べて簡単に食材をスライスできるため、調理時間を大幅に短縮できます。特に電動ミートスライサーは、一貫した厚さで高速にスライスできるため、大量の食材を短時間で処理するのに最適です。
また、多くの電動ミートスライサーはスライス中に刃に触れない安全設計となっているため、ケガなどの事故防止にも役立ちます。これにより、作業の安全性が高まり、安心してスライス作業を行うことができます。
◇汎用性の高いミートスライサーの導入
ミートスライサーの中には、薄切りだけでなく、線切りなど様々な切り方が選べるタイプもあります。これにより、肉だけでなく、野菜や他の食材のスライスを行う企業にとって非常に便利です。汎用性の高いミートスライサーを導入することで、一台の機械で多様な食材加工が可能となり、設備投資を抑えつつ作業の効率化が図れます。
また、多機能なスライサーを活用することで、メニューの幅が広がり、調理のバリエーションも増やせます。これにより、企業は生産性を向上させつつ、コスト削減と品質向上の両方を実現することができます。
ミートスライサーは、手動式と自動式の二つのタイプがありますが、それぞれが持つユニークな特徴を理解することが、作業の効率化につながります。手動式は軽量で扱いやすく、冷凍肉も解凍せずにそのままスライス可能です。この多機能性により、野菜を含む様々な食材の加工に適しており、小規模な調理場や家庭用としても人気です。
一方、自動式ミートスライサーは電動で動くため、手動式よりも迅速かつ均一に食材をスライスできることが特徴です。高速回転する丸刃が肉を均一に薄く切り分けるため、業務用として大量に食材を処理する際に適しています。特に生ハムやしゃぶしゃぶ用の肉の準備に役立ちます。
選択する際には、使用する食材の種類、必要とするスライス量、利用するスペースの大きさを考慮することが重要です。手動式は力が必要ながらも、そのシンプルな構造が小規模な使用に向いている一方、自動式は重量があり設置にスペースを要するものの、連続使用による効率的な作業が可能です。