業務用フードスライサーのメンテナンス重要性を解説!
公開:2024.01.29 更新:2024.01.29食品加工機械のメンテナンスは故障や老朽化を防ぎ、生産ラインへの悪影響を防ぐために不可欠です。サニタリー性にも注意しましょう。メンテナンス計画とマニュアルを作成し、正確な手順を提供することが重要です。
目次
食品加工機械にメンテナンスが必要な理由は?
食品加工機械はメンテナンスを怠ることで故障や老朽化に繋がる恐れがあります。これらのリスクを最小限に抑えるため、食品加工機械のメンテナンスは必要と言えるでしょう。
◇故障のリスクを最小限に抑える
食品加工機械はメンテナンスを怠ると、故障や不具合で停止してしまう可能性があります。食品加工においては1台の機械の加工が停止するだけで、製品の生産ライン全体に大きな支障を与える事から、不具合を未然に防ぐことがとても重要です。
そのため食品加工機械の点検作業や保全などのメンテナンスを日々行うことは、故障リスクを最小化することに繋がります。
◇機械の寿命を伸ばす
食品加工機械も長く使えば老朽化し、生産効率が落ちていくことは避けられません。稼働はするものの経年劣化で調子の悪い機器を使い続けると、設備内での部品不具合の連鎖が生じる可能性があります。
そこで定期的なメンテナンスで設備の不良にいち早く気づき、修繕が必要な部分においては修理をしたり、既存設備を利用したリプレースを行うことで設備の寿命を延ばすことが可能となります。
フードスライサーのメンテナンスにはサニタリー性が重要
業務用のフードスライサーのメンテナンスを行う上で、機械のサニタリー性は清浄状態を維持するために重要な要素となります。
サニタリー性の高いフードスライサーを選ぶことは、日々のメンテナンスのしやすさや食の安全に繋がるでしょう。
◇サニタリー性とは?
サニタリー性とは食品加工を行う過程において、設備の衛生管理が配慮され、異物や微生物のない清浄状態を維持できるような工夫がされている状態を言います。
サニタリー性を高めるためには、設備機器の迅速かつ容易な着脱が行えて洗浄を行いやすいことが重要です。
また微生物が増殖しにくく製品の安全性に影響を与えない材質を選ぶことで、より安全性が向上するでしょう。
さらに食品加工機械は直接食材に触れるため接液面の表面仕上げにおいてもサニタリー性が求められます。
◇サニタリー性の高いフードスライサー例
サニタリー性の高いフードスライサーは清掃のしやすさと清潔な状態を維持するための工夫が施されています。
その一例が3D定量スライサー であるNTD-300リブラ300Cです。この機械は牛ステーキ等の大量な食材を定量にスライスしたり、バラ・ロース等を一定の厚さで薄切りにスライスしたりできる機械です。
スライスをするにあたって行う形状読み込みは衛生面を考慮し、非接触で行えるよう変異センサが採用されています。
また清掃のしやすさが特徴で、肉箱周辺部は大きく開き、丸刃周りもスッキリした構造となっています。さらにアルコールや蒸留水といった液体による噴霧装置を標準装備とし、丸刃周りの清潔を保てるのも特徴です。
その他の例として、フードスライサーであるECD-703 型デジスラーが挙げられます。この機械は刃物とカットサイズをセットして材料をコンベアに並べるだけで様々なカットができる機械です。
サニタリー性を考慮した新設計のフレーム構造は、コンベアだけではなく口金やロール等を取り外して徹底的に洗浄できるようになっています。また取り外しに工具が必要ない点も、清掃を手軽に行う上で大きなポイントと言えるでしょう。
このようにサニタリー性の高いフードスライサーは、細菌の増殖が抑えられ、手軽に清掃を行いやすい構造となっているのが特徴です。
メンテナンスを怠らないために作業者がすべきこと
メンテナンスを怠らないためには、年間を通じたメンテナンス計画を立て、誰にでもわかるメンテナンスマニュアルと、メンテナンスを行ったことを確認するメンテナンスチェックシートを作成することが重要です。
◇メンテナンス計画を立てる
食品加工機械には各メーカーが作成したメンテナンスマニュアルが付いています。メンテナンスマニュアルにはメンテナンスの方法だけでなく、メンテナンスが必要とされる頻度などについても記載がされています。
マニュアルの内容をもとに、食品加工のライン全体におけるメンテナンス計画を立てて定期的なメンテナンスを行うようにしましょう。
例えば1月に1度の点検が必要な機械においては毎月初日に定期メンテナンスを行うなど、具体的なスケジュールに落とし込むことで確実にメンテナンスを行うことができます。年間を通じたメンテナンス予定を作成することは定期メンテナンスを続ける上で重要です。
◇メンテナンスマニュアルをつくる
正しいメンテナンスを行う上で、メンテナンスの実施手順に関するマニュアルを作成しておくと役に立ちます。
マニュアルにはメンテナンスの項目だけではなく、具体的にどの設備のどの部分を見るのか、安全対策、設置場所や作業時間のルール等を細やかに記載するようにしましょう。
マニュアルには、誰がメンテナンスを実施しても品質に差が生まれないようにすることが求められます。
またメンテナンスを実施したらチェックマークをつけて確認できるよう、食品加工機械それぞれにメンテナンスシートを作成しましょう。
食品加工機械のメンテナンスは故障や老朽化を防ぎ、生産ライン全体に支障を与えるリスクを減らすために必要です。メンテナンスを怠ると機械の故障や不具合が生じ、生産に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。定期的な点検や保全作業は故障リスクを最小化します。
また、食品加工機械のメンテナンスは機器の寿命を延ばす重要な要素です。長期間使用すると機器は老朽化し、部品の不具合が生じやすくなります。定期的なメンテナンスで問題を早期に発見し、修理や交換を行うことで機器の寿命を延ばすことができます。
特に業務用フードスライサーの場合、サニタリー性が重要です。清潔な状態を維持するために、機器の設計や材質がサニタリー性に配慮されています。清掃が容易で微生物の増殖が抑えられる構造を選びましょう。
最後に、メンテナンスを怠らないためにはメンテナンス計画を立て、メンテナンスマニュアルとメンテナンスチェックシートを作成することが大切です。メーカーのマニュアルをもとに具体的なメンテナンススケジュールを設定し、作業者にとって理解しやすい手順を示すマニュアルを作成しましょう。メンテナンスを実施した際にチェックできるシートも用意しておくと便利です。サニタリー性の高いフードスライサーを選んで、食品安全を確保しましょう。