多様な水産加工ニーズにこたえる機械メーカー2社を解説
公開:2023.12.25 更新:2023.12.29食品工場の効率向上に不可欠な食品加工機械。これらの機械は食品製造を効率的かつ品質高く行うために必要であり、正しい選択のためにはその基本を理解することが不可欠です。
食品加工機械は農畜水産物の原料を処理し、見た目や状態を変化させ、食品の美しさや形状を整え、利便性や価値を向上させます。これにより大量生産が可能で、製造プロセスにおいて人手介入が極めて少なくなりました。
食の嗜好の多様化に伴い、適切な技術革新が求められています。水産加工機械も重要で、漁労機械や水産加工機に分類され、多様な加工機能があります。
目次
食品工場の効率化に欠かせない食品加工機械
食品製造を効率的に行うためには食品加工機械の導入は必須です。適切な食品加工機械を選ぶためにも、食品加工機械の基本を正しく理解しておきましょう。
食品加工機械とは?
食品加工機械は、農産物や畜産物、水産物などの原料を加工し、食品の見た目や状態を変化させる機器です。これにより、食品の美しさや形状を整えたり、加工したりして食品の利便性や価値を向上させ、大量生産にも適しており、企業の利益向上に役立ちます。
主に食品工場で使用され、一つの商品を作り出すために複数の種類の加工機械が用いられることが一般的です。
大規模な工場では複数の機械が並んで作業し、自動化されたラインが製品の製造をしていて、食品加工機械の普及により、製造プロセスに人手が介入する割合が極めて少なくなりました。
さらに、食の嗜好が多様化したことに伴い、食品に対する需要も多様化しており、これに応じた技術革新や使いやすさが求められています。
水産加工機械
水産加工機械は、水産物の採取や加工を行う機器の総称で、大きく分けると「漁労機械」と「水産加工機」に分けられます。
「漁労機械」は、魚介類を採取するための機械で、捕鯨砲や集魚灯、魚群探知機、トロールウインチ、綱や網の引揚げ機などが含まれます。
一方、「水産加工機械」は水産加工専用の機械もありますが、他の食品加工機械と同様の機能を持つものもあります。
水産加工機械の中には、練り製品(かまぼこ、竹輪、魚肉ソーセージなど)を作るための採肉機械、肉ひき機械、すりつぶしミルなど専用性の高いものがあります。
また、同種の魚類の頭やはらわたを取り除く自動処理機械や、干物や薫製をつくる熱風式乾燥機なども専用性の高い加工機械など多種多様です。
業務用フードスライサーのアサヒ産業
企業理念の「食品加工機械のパイオニア」を元に、食品業界全般に渡りスライス、切るという事に特化した技術をお客様のニーズに合わせ提供しているアサヒ産業です。
企業概要
アサヒ産業は水産加工機械だけでなく、畜産加工や一般食品加工のパイオニアとして、お客様の食品加工を省力化し多様化させることを使命とし、様々な省力化機械を開発してきた企業です。先代から引き継いだ食品加工機械の開発・販売において、お客様の声を真摯に受け止め、多様なニーズに応えることに注力しています。
また、衛生面や省力化、メンテナンスなどにも重点を置き、特に多層刃シリーズはリリース以来、1,500台以上の実績を誇っています。衛生面や省力化にも注力していて、必要に応じてオリジナル設計やカスタマイズも可能です。
製品
全機種をステンレス製で水洗い可能にし、殺菌オプションも可能で、操作はシンプルで、手間や技能を最小限に抑えた機械の開発に力をいれ、さらに機械納入後もメンテナンスサポートを行い、定期点検からアドバイスまで幅広く対応しています。
ミニマルチスライサー MKシリーズ
ミニマルチスライサーは、魚介類や畜肉の多目的加工に適した設計で、使いやすさを追求して開発されました。ラインプラン化することで、生産効率も更に向上します。
サイクルカッター・サイクルテンダー
シンプルで使いやすく、切る作業に特化した機械です。限られた場所に最適で、店舗などの省スペースなエリアにも効果的に設置できるのが魅力です。
水平切機
手作業だった水平方向のカットを機械化できるようにしたのもで、これにより、作業者の負担を減らし生産性向上を可能にしました。
レシプロスライサー
形を保ちながら加熱食品や他の素材を処理するのに適していて、縦カットや斜めカットにも対応可能です。
コンベアプレス機・ミートプレス機
アサヒ産業の独自技術を活かした頑丈なフレームと上下のコンベアにより、製品にダメージを与えることなく、均一な厚みでプレスできます。
具材混入万能型成機
ミートボールやハンバーグ、つくね、つみれ、すり身などを、定量で安定した形状に成形します。
充実した加工機械の理工エンジニアリング
魚の骨取りなどの水産加工する機械を中心に製造している食品加工機械メーカーの理工エンジニアリングです。
企業概要
理工エンジニアリングは、水産加工やさまざまな産業の未来を支える、独自性に富んだ機械の開発からメンテナンスまでを一貫して行う企業です。高性能な機械をさまざまな産業分野のニーズに合わせて開発し、豊かな社会の実現を目標としています。
「どこにもなかったからつくる」、それがものづくりの原点と考える理工エンジニアリングは、常にユーザーの一歩先を見据え、自由な発想から生まれる新たな可能性を発見し、豊かな社会の実現を可能にします。
さらに、産業の機械化の流れや新たな展開に対応し、人材育成や新規開発に積極的に取り組み、革新的な水産加工機械メーカーとして日本一を目指します。
製品
理工エンジニアリングの主な製品をご紹介します。
フィレマシン HS-9C
三枚下ろしと中骨取り開き加工が可能なまマシンです。特許構造により、無調整で幅広い加工が実現し、ハモの場合、100gから4kgまでの加工を調整せずに行えて、一匹あたりの加工は1〜4秒で三枚に下ろせます。歩留まりは最高86%!(ハモ1.5kg頭無し例)製品は尻尾の端まで形成可能です。
大型ウロコ取り機 UP-11K
電源を入れて魚をコンベアに置くだけの簡単に操作でき、水道に直結できて掃除も簡単です、難しい技術は必要なく、1匹からでも素早く処理可能です。高圧水タイプで、5.7kWの電力を使用し、水量は38L/分、従来の大型機の約4分の1のランニングコストなのが魅力だと言えるでしょう。
食品加工機械は食品工場の効率化に不可欠であり、その導入は生産性向上や製品の利便性向上に寄与します。食品加工機械は農畜水産物を処理し、形状や見た目を変え、大量生産に適しています。
水産加工機械には漁労機械と水産加工機があり、特に水産加工機は魚の頭取りや干物製造など幅広い用途があります。
アサヒ産業は食品加工機械のパイオニアであり、省力化機械を提供。製品にはミニマルチスライサーやサイクルカッターがあり、全機種はステンレス製で水洗い可能です。
理工エンジニアリングも水産加工機械を提供し、フィレマシンや大型ウロコ取り機がある。どちらも高性能な機械を開発し、ユーザーのニーズに応えています。